LP制作をフリーランスに依頼する際の費用相場

LPの作成は依頼する内容、依頼先によっても大きく変わってきます。
適切な金額で作成するためには、制作にかかる費用相場やどういった項目に対して費用がかかっているのかということを知っておくことが大切です。
「制作会社だから任せっきりで大丈夫だろう」「高い金額で依頼しているから成果の出るLPが作れるだろう」と思いこんでしまうと、せっかく作ったとしても成果の出ないLPができてしまうというケースも珍しくありません。
本記事では、フリーランスや制作会社に依頼をした際に制作にかかる費用相場や、成果の出るLPを作成するためのポイントについても解説していきます。

LP制作の流れと費用について

LP制作にかかる費用は一般的に10~60万円と言われており、大きな差があります。
これは依頼する内容、どこまでの作業をお願いするのかによって費用が大きく変わってくるためです。
費用相場を調査する前に、まずはLP制作の流れについてみていきましょう。
「LP制作」と言っても依頼する内容によって金額は大きく変わってきます。
作成の流れは以下の通りです。

1.ヒアリングと戦略設計

制作会社もしくはフリーランスに依頼を行うと、まずは自社商品・サービスについてヒアリングを行うのが一般的です。
この段階では、LPを作る目的(お問い合わせ件数を増やしたい等)、特徴や強み、ターゲットとなる人物像を明確にしていきます。
ターゲットを明確にし、自社商品・サービスの魅力を最もアピールできる訴求方法を考えていきます。
訴求方法を考えていく上で、競合他社を分析・調査することも大切です。

2.リサーチ

リサーチの工程では3c分析を行います。
3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」について分析する方法です。
顧客がどんな商品を必要としているか、競合に負けない自社の強みを明確にすることで、成約率の向上につながります。

3.ワイヤフレーム(構成案)の作成

目的やターゲットが決まったら、ワイヤフレーム(構成案)の作成に入ります。
ワイヤフレーム(構成案)の作成とは、ターゲットに合わせて「商品・サービスの特徴をどのような順番で伝えていくか」を決めていく作業です。
プレゼンを行う際には、聞き手が混乱しないようにあらかじめ説明内容を順序だてて、理解しやすいように工夫をしますよね。
LPもそれと同じように、ターゲットが興味を持ってくれるよう、訴求内容を決めていきます。

4.ライティング

意外に見落としがちな作業としてライティングがあります。
ライティングでは、LPに掲載する文章を作成していきます。
自社で文章を準備することで制作にかかる費用を抑えることができますが、少しでも成約率を上げたい場合は、専門のライターや制作会社に依頼するほうが良いでしょう。

5.デザイン案の決定

ワイヤフレーム(構成案)と文章がそろったら、いよいよデザインの作成です。
ターゲットに合わせてデザインを作成していきます。
デザインを作成する際に必要となってくるものが「画像素材」です。
外部の方に撮影を依頼することもできますが、自社で用意することで費用を抑えることができます。

6.コーディング実装

デザインの作成が完了したら、コーディング作業に入ります。
コーディングとはプログラミングのことです。
作成したデザインをインターネット上で見られるようにプログラミングしていきます。

7.運用・改善サポート

LPは作成して終わりではなく、その後の運用が非常に重要です。
どんなに実績のあるデザイナーでも、たった一回でターゲットに最適なデザインを作成することはできません。
ヒートマップやアナリティクス等の分析ツールを使用して、流入経路はどこか、ユーザーがどこで離脱しているのかを分析し改善していくことが大切です。

LP制作にかかる費用項目とは

LPの制作には、一般的に

  1. 1.ヒアリングと戦略設計
  2. 2.リサーチ
  3. 3.ワイヤフレーム(構成案)の作成
  4. 4.ライティング
  5. 5.デザイン案の決定
  6. 6.コーディング実装
  7. 7.運用・改善サポート

上記7つの工程があるというお話をしました。

制作会社・フリーランスに依頼を行う場合は、どこまでの作業を担当していただのかによって金額が大きく変わってきます。

10万円以下

10万円以下の金額で依頼を行いたい場合は基本的にフリーランスに依頼を行うケースが多くなります。
作業内容としては、デザインの作成及びコーディング実装になります。
戦略設計やリサーチは自社で行う必要があり、場合によっては文章の準備も必要です。
制作会社・フリーランスによってはテンプレートを使用した作成となるため、デザインの幅が制限される可能性もあります。
費用を安く抑えることができる反面、戦略設計やリサーチが十分に行われないため、成果が出づらいプランです。

10~30万円

10~30万円の金額で依頼を行う場合は、制作会社やある程度実績のあるフリーランスに依頼を行うことができます。
戦略設計やリサーチを行い、ターゲットに対してより高い訴求効果が期待できます。
業者にもよりますが、テンプレートを使用せずオリジナルデザインでの作成が可能です。
LP作成後の運用・改善まで行いたい場合は更に費用が必要です。
どんなに実績のある制作会社・フリーランスでも最初から成果の出るLPを作ることは難しいため、予算に余裕がある場合は、その後の運用・改善まで依頼を行うようにしましょう。

30~60万円以上

30~60万円以上の金額で依頼を行う場合は、戦略設計やリサーチも十分に行われ完成度の高いLP制作が可能です。
その後の運用・改善までサポートをしてもらうことができます。
戦略設計やリサーチを十分に行い、運用・改善を繰り返すことでより成果のでるLPを作ることができるでしょう。

各クラウドソーシングごとに見たフリーランスに依頼する際の費用相場

まずはフリーランスに依頼した際のLP制作にかかる費用の相場についてみていきたいと思います。
フリーランスに依頼を行う際は、知り合いの方やすでにつながりのあるクリエイター、もしくはクラウドソーシングを利用しての依頼が一般的です。
今回については費用相場を調査するために、代表的なクラウドソーシングサービスの「クラウドワークス」「ランサーズ」「ココナラ」を使用して比較していきます。

※クラウドソーシングとは依頼をしたい会社等とクリエイターやデザイナー等の作業者(ワーカー)をマッチングしてくれるサービスです。

クラウドワークス

クラウドワークスでは、各種仕事内容の相場表というものが公開されているので、そこを確認していきます。
クラウドワークスで発注されるLP制作の相場は

費用:100,000円~
納期:20日前後

発注例①
ジュエリーショップのLP制作
費用:50,600円

発注例②
新規オープンする美容皮膚科クリニックのLP制作【継続あり】
費用:50,000円~100,000円

発注例③
【経験者】エステサロン特化型求人サービスのラインディングぺージ
100,000円~300,000円

というような内容になっています。

引用:https://crowdworks.jp/pages/guides/employer/pricing

実際に筆者もクラウドワークスを利用する機会はありますが、LPの依頼金額は大体100,000円程度が多いです。
単価を上げることで、担当してもらえる範囲が広くなったり、より実績のあるフリーランスに依頼を行うことができるようになります。
「とりあえずLPを作りたい」と考えている場合は50,000程度での作成も可能ですが、品質はかなり落ちてくるでしょう。

ランサーズ

ランサーズでも、各種仕事内容の相場表が公開されています。
相場表では、ランディングページ(LP)制作50,000円~100,000円となっています。

引用:https://www.lancers.jp/help/beginner/lancer/examples

こちらの相場表では金額がざっくりとしすぎているので、「パッケージ」というものに注目していきます。
パッケージというのは、作業者がランディングページ(LP)制作に関するプランをあらかじめ決めておいて、それを見た発注者から個別に依頼を行うというサービスです。

無作為に選んだプランからざっくり紹介をしていきます。

1.さくらい@丁寧対応

サービス内容

  • ・LPデザイン
  • ・LP構築
  • ・レスポンシブ対応
  • ・アニメーション設定
  • ・内部SEO対策
  • ・アフターサービス(納品後1週間、ご質問等承ります)
  • ・お問合せフォームの作成

ベーシック:既存テンプレートのデザインを元に写真や文章の差し替えでLPを作成します。
費用:80,000円

スタンダード:デザインの自由度が高いLPを作成します。
費用:140,000円

引用:https://www.lancers.jp/menu/detail/1230138

2.Saeki_Web_Service

ベーシック:TOPページ制作
費用:98,000円

※Wordpressのエレメンターを使用した制作と記述があったので、クオリティとしてはテンプレートと同じような感じです

引用:https://www.lancers.jp/menu/detail/1235712

3.ノアのweb制作代行

ベーシック:テンプレートを使用したランディングページ制作1ページ
費用:50,000円

引用:https://www.lancers.jp/menu/detail/1226997

ココナラ

ココナラでは、LP制作に関する依頼相場表を見つけることができなかったので、ランサーズと同様にパッケージに注目し、無作為に選んだプランからざっくり紹介をしていきます。

1.ゆらり@LP専門デザイナー

サービス内容

  • ・構成アドバイス
  • ・ライティング補助
  • ・テンプレート不使用オリジナルデザイン
  • ・高品質な有料画像の提供
  • ・コーディング
  • ・PC/スマホ対応
  • ・アニメーション実装(ふわふわ動くボタンなど)
  • ・コンバージョン計測タグ設置
  • ・フォーム設定・埋め込み
  • ・特商法・プライバシーポリシーページ・サンクスページ制作
  • ・サーバーアップロード

費用:200,000円

引用:https://coconala.com/users/2359327

テンプレートを使用せず、オリジナルデザインでの作成とライティング込みでこの金額感になります。
費用としては相場通りといえますね。

2.アオイdesign

  • ・デザイン
  • ・コーディング
  • ・レスポンシブ(PC・スマホ)対応
  • ・修正(回数無制限)
  • ・写真など素材の用意
  • ・ボタンやリンクの設置
  • ・フォーム設置
  • ・動画、地図の挿入
  • ・広告用のタグ設置
  • ・会社概要、特商法設置など

費用:140,000円

引用:https://coconala.com/users/2127491

テンプレートの使用の有無やライティングに関しては記載がなかったため不明です。
依頼を行う際にはこういった部分の確認も大切になってきます

3.LP デザインワークス

サービス内容

  • ・オリジナルデザイン
  • ・コーディング
  • ・有料写真素材提供
  • ・ファビコン設置
  • ・スマホ対応
  • ・サーバーアップロード
  • ・納品まで修正回数無制限
  • ・長さ無制限
  • ・フォーム設置
  • ・計測タグ(Googleアナリティクス等)設置
  • ・HTML、CSS、wordpress納品

費用:85,000

引用:https://coconala.com/users/3897690

オリジナルデザインでの作成ですが、文章については別途準備が必要です。

フリーランスに依頼をした場合の費用 まとめ

フリーランスに依頼をお願いした場合、最低でも100,000円程度の予算は必要になってきます。
また、LPで使用する文章や画像も併せて依頼を行う場合は、100,000万円~300,000万円が費用相場です。

制作会社に依頼をした場合の費用

制作会社にLPの制作を依頼した場合の費用についても見ていきたいと思います。

1.株式会社ラヴィゴット

  • ・ヒアリングと戦略設計
  • ・リサーチ
  • ・ワイヤフレーム(構成案)の作成
  • ・ライティング、写真撮影
  • ・デザイン案の決定
  • ・コーディング実装

費用:380,000円程度
制作後の運用については別料金です。

2.株式会社ZEROの概要

  • ・ヒアリングと戦略設計
  • ・リサーチ
  • ・ワイヤフレーム(構成案)の作成
  • ・デザイン案の決定
  • ・コーディング実装

費用:550,000円(税別)
写真撮影、ライティング、制作後の運用は別費用となります。

3.オリクション株式会社

  • ・ヒアリングと戦略設計
  • ・リサーチ
  • ・ワイヤフレーム(構成案)の作成
  • ・ライティング、写真撮影
  • ・デザイン案の決定
  • ・コーディング実装

費用:650,000円~
他の制作会社よりも費用は高めですが、費用感よりも成果に重点を置いているような印象を受けました。

制作会社に依頼をした場合の費用 まとめ

やはり制作会社に依頼をしようとすると、フリーランスよりも費用が高くなってしまいますね。
制作会社の場合、ある程度の品質は保証されている可能性が高いので、そういった面では安心です。
しかし、どちらに依頼をするにせよ、自社が信頼できるかどうかをしっかりと見極めることが大切です。

LPは制作後の運用も大切

成果の出るLPというのは、制作後の運用が適切に行われ、運用・改善を繰り返すことによって生まれます。
そして、どんなに実績のあるデザイナーでも、たった一回の作成で最適なデザインを作ることはほぼ不可能です。
LPを作る際には、制作費だけでなく、その後の運用まで視野に入れて予算を取るようにしましょう。

LP制作の失敗例

高い費用を払ってLPを作成したのに、思ったような成果が出ないというケースは珍しくありません。
そういった事態を避けるためにも、以下の内容には注意するようにしましょう。

失敗例①:デザイン性を重視するあまり、ユーザーにとって使いづらいサイトに

デザイン面を意識しすぎて、ユーザーにとって使いづらいサイトになってしまっては意味がありません。
どんなにデザイン性が高く印象的であったとしても、文章が読みづらかったり、ボタンが分かりづらければ、成果につなげることは難しくなるでしょう。

失敗例②:ユーザーがどんな情報を欲しがっているのかを理解していない

これは戦略設計やリサーチが十分に行われていない場合に想定されるケースになります。
LP制作を依頼する前に、自社の強みや競合他社の分析、ユーザーが抱える悩みに対してどうアプローチをしていくかを、もう一度考えてみるもの良いでしょう。
ラッコキーワード」やgoogleが提供しているサービスの「キーワードプランナー」、「yahoo知恵袋」などを使用することで、ユーザーのニーズを調べることができます。

失敗例③:制作後の運用体制ができていない

LPは制作後の運用が非常に大切です。
作って終わりではなく、運用・改善を繰り返し、成果の出るLPにしていきましょう。
最初はテンプレートを使用して安く制作して、その後運用・改善を繰り返し、構成や文章・キャッチコピー等のある程度の正解が分かった時点で、プロのデザイナーにデザイン制作を依頼するという方法もあります。

まとめ

ここまで、LP制作の流れ、費用相場、作る際の注意点について解説をしてきました。
費用が安くても成果の出ないLPでは意味がなく、高い費用を払ったからといって必ずしも思ったような成果がでるとは限りません。
依頼を行う際には、相手の実績や、どこまでの作業を依頼するのか、しっかりを確認するようにしましょう。
フリーランスに依頼する場合は、制作会社よりも質が落ちるというわけでは決してありません。
本記事で紹介した内容を踏まえて、成果の出るLPを作っていきましょう。
Web Int(ウェブイント)でもLPの作成を行っているので、制作を考えている方は是非一度フォームよりお問い合わせください!